こしあん
2020-04-21

np.meshgridでベクトルから総当りで配列を作る

Pocket
LINEで送る
Delicious にシェア

750{icon} {views}



等高線プロットによく使われるnp.meshgridですが、総当り的に格子点を作るという便利な使い方をできます。テンソル計算と組み合わせることで、総当り的に配列を作り、一括して計算することができます。

想定

次のようなシチュエーションを想定します。

  • 「np.arange(10)」で10個の点を作った。
  • これをx, y組み合わせて100個の点を作り、x, y座標で表したい(総当りで10×10で組み合わせたい)
  • できれば座標点を1個のNumpy配列(テンソル)で表したい

こういうときにmeshgridが活躍します。np.meshgridがx, yそれぞれ返すのでnp.stackを使えばいい感じにテンソル化できそうですね。

np.meshgridの基本的な挙動

まずはnp.meshgridの基本的な挙動を確認しましょう。

print(np.meshgrid(np.arange(3), np.arange(2)))

これは次のような出力になります。

[array([[0, 1, 2],
       [0, 1, 2]]), array([[0, 0, 0],
       [1, 1, 1]])]

2つの変数が返ってきます。1つ目は横方向(axis=1)に連番、2つ目は縦方向(axis=0)に連番ですね。2つの変数のshapeは同じです。

実はこれが格子点のx, yになります。例えば、

xarr, yarr = np.meshgrid(np.arange(3), np.arange(2))
for i in range(xarr.shape[0]):
    for j in range(xarr.shape[1]):
        print("(x, y) = ", xarr[i, j], yarr[i, j])

とすると総当り方式に座標が生成されます。

(x, y) =  0 0
(x, y) =  1 0
(x, y) =  2 0
(x, y) =  0 1
(x, y) =  1 1
(x, y) =  2 1

xarr, yarrと2つの変数があるのは後々面倒なので、3階テンソルにして1つの変数にしましょう(最初はテンソル化したほうが面倒に感じてしまいますが、なれるとこっちのほうが断然やりやすいです)。

points = np.stack(np.meshgrid(np.arange(3), np.arange(2)), axis=-1)
print(points.shape) # (2, 3, 2)
for i in range(points.shape[0]):
    for j in range(points.shape[1]):
        print("(x, y) = ", points[i, j, 0], points[i, j, 1])

これは同じ出力になります。

(2, 3, 2)
(x, y) =  0 0
(x, y) =  1 0
(x, y) =  2 0
(x, y) =  0 1
(x, y) =  1 1
(x, y) =  2 1

np.stackは(2, 3)という2つのNumpy配列に対し、末尾に新しい軸を作って結合しましょうという意味です。「axis=-1」以外だと位置が変わります。最後にくっつけておくのが分かりやすいと思います。

問題

次の問題を解いてみましょう。物体検出の前処理で使う問題です(物体検出より簡略化しています)。

左上を原点とし、110×110の大きさの正方形があります。この正方形を縦横10×10に分割し、11×11の小さな正方形100個を作ります。分割された全ての正方形について、各正方形の左上の点を(0, 0)としたときに(5, 5)となるような中点を考えます。全ての正方形の中点の座標(格子点)を列挙し、原点から(25, 75)の位置にある点Aと、全ての格子点の(x, y)方向の差を求めてください。例えば、(5, 5)にある中点は、(-20, -70)を出力します。

解答

np.stackとブロードキャストを使ったテクニック。

k = np.arange(10) * 11 + 5
points = np.stack(np.meshgrid(k, k), axis=-1)
A = np.array([25, 75]).reshape(1, 1, -1)
diff = points - A
print(diff)

出力

[[[-20 -70]
  [ -9 -70]
  [  2 -70]
  [ 13 -70]
  [ 24 -70]
  [ 35 -70]
  [ 46 -70]
  [ 57 -70]
  [ 68 -70]
  [ 79 -70]]

 [[-20 -59]
  [ -9 -59]
  [  2 -59]
  [ 13 -59]
  [ 24 -59]
  [ 35 -59]
  [ 46 -59]
  [ 57 -59]
  [ 68 -59]
  [ 79 -59]]

(中略)

 [[-20  29]
  [ -9  29]
  [  2  29]
  [ 13  29]
  [ 24  29]
  [ 35  29]
  [ 46  29]
  [ 57  29]
  [ 68  29]
  [ 79  29]]]

コード短くて便利!



Shikoan's ML Blogの中の人が運営しているサークル「じゅ~しぃ~すくりぷと」の本のご案内

技術書コーナー

【新刊】インフィニティNumPy――配列の初期化から、ゲームの戦闘、静止画や動画作成までの221問

「本当の実装力を身につける」ための221本ノック――
機械学習(ML)で避けて通れない数値計算ライブラリ・NumPyを、自在に活用できるようになろう。「できる」ための体系的な理解を目指します。基礎から丁寧に解説し、ディープラーニング(DL)の難しいモデルで遭遇する、NumPyの黒魔術もカバー。初心者から経験者・上級者まで楽しめる一冊です。問題を解き終わったとき、MLやDLなどの発展分野にスムーズに入っていけるでしょう。

本書の大きな特徴として、Pythonの本でありがちな「NumPyとML・DLの結合を外した」点があります。NumPyを理解するのに、MLまで理解するのは負担が大きいです。本書ではあえてこれらの内容を書いていません。行列やテンソルの理解に役立つ「従来の画像処理」をNumPyベースで深く解説・実装していきます。

しかし、問題の多くは、DLの実装で頻出の関数・処理を重点的に取り上げています。経験者なら思わず「あー」となるでしょう。関数丸暗記では自分で実装できません。「覚える関数は最小限、できる内容は無限大」の世界をぜひ体験してみてください。画像編集ソフトの処理をNumPyベースで実装する楽しさがわかるでしょう。※紙の本は電子版の特典つき

モザイク除去から学ぶ 最先端のディープラーニング

「誰もが夢見るモザイク除去」を起点として、機械学習・ディープラーニングの基本をはじめ、GAN(敵対的生成ネットワーク)の基本や発展型、ICCV, CVPR, ECCVといった国際学会の最新論文をカバーしていく本です。
ディープラーニングの研究は発展が目覚ましく、特にGANの発展型は市販の本でほとんどカバーされていない内容です。英語の原著論文を著者がコードに落とし込み、実装を踏まえながら丁寧に解説していきます。
また、本コードは全てTensorFlow2.0(Keras)に対応し、Googleの開発した新しい機械学習向け計算デバイス・TPU(Tensor Processing Unit)をフル活用しています。Google Colaboratoryを用いた環境構築不要の演習問題もあるため、読者自ら手を動かしながら理解を深めていくことができます。

AI、機械学習、ディープラーニングの最新事情、奥深いGANの世界を知りたい方にとってぜひ手にとっていただきたい一冊となっています。持ち運びに便利な電子書籍のDLコードが付属しています。

「おもしろ同人誌バザールオンライン」で紹介されました!(14:03~) https://youtu.be/gaXkTj7T79Y?t=843

まとめURL:https://github.com/koshian2/MosaicDeeplearningBook
A4 全195ページ、カラー12ページ / 2020年3月発行

Shikoan's ML Blog -Vol.1/2-

累計100万PV超の人気ブログが待望の電子化! このブログが電子書籍になって読みやすくなりました!

・1章完結のオムニバス形式
・機械学習の基本からマニアックなネタまで
・どこから読んでもOK
・何巻から読んでもOK

・短いものは2ページ、長いものは20ページ超のものも…
・通勤・通学の短い時間でもすぐ読める!
・読むのに便利な「しおり」機能つき

・全巻はA5サイズでたっぷりの「200ページオーバー」
・1冊にたっぷり30本収録。1本あたり18.3円の圧倒的コストパフォーマンス!
・文庫本感覚でお楽しみください

北海道の駅巡りコーナー

日高本線 車なし全駅巡り

ローカル線や秘境駅、マニアックな駅に興味のある方におすすめ! 2021年に大半区間が廃線になる、北海道の日高本線の全区間・全29駅(苫小牧~様似)を記録した本です。マイカーを使わずに、公共交通機関(バス)と徒歩のみで全駅訪問を行いました。日高本線が延伸する計画のあった、襟裳岬まで様似から足を伸ばしています。代行バスと路線バスの織り成す極限の時刻表ゲームと、絶海の太平洋と馬に囲まれた日高路、日高の隠れたグルメを是非たっぷり堪能してください。A4・フルカラー・192ページのたっぷりのボリュームで、あなたも旅行気分を漫喫できること待ったなし!

見どころ:日高本線被災区間(大狩部、慶能舞川橋梁、清畠~豊郷) / 牧場に囲まれた絵笛駅 / 窓口のあっただるま駅・荻伏駅 / 汐見の戦争遺跡のトーチカ / 新冠温泉、三石温泉 / 襟裳岬

A4 全192ページフルカラー / 2020年11月発行


Pocket
Delicious にシェア

Add a Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です