こしあん
2019-01-12

TensorFlowで値のソートをする方法


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TensorFlowでNumpyのnp.sortやnp.argsortのようなソートを行うことを考えます。一般にTensorFlowで値のソートというと、自動微分もあわさって難しいように思えますが、実はちゃんとソートできます。うまくやればKerasからも使うことができます。

tf.nn.top_k()を使う

tf.nn.top_k (tf.math.top_kも同じ)
https://www.tensorflow.org/api_docs/python/tf/math/top_k

本来この関数はImageNetなど、分類問題での「Top-5 Acuuracy」といった評価関数の計算に用いられるものです。「top_k」という名前がついていてわかりづらくなっていますが、内部的にやっているのはソートに他なりません。

入力次元=kの値ならただのソート

例えば、「入力次元=kの値」とすると、完全なソートになります。np.sort()とほぼ同じ感覚で使えます。

import numpy as np
import tensorflow as tf
import keras.backend as K

# 点数のソート
score = np.array([70,90,80,95], dtype=np.float32)
score_tensor = tf.Variable(score)
sorted = tf.nn.top_k(score_tensor, k=4).values

result = K.eval(sorted)
print(result)
# [95. 90. 80. 70.]

出力は降順となりますが、昇順で取りたければスライス([::-1])で取るか、「sorted=False」と指定します。ただし、「sorted=False」かつ入力次元=kの値の場合は、降順ソートのままの出力になってしまうバグがある(1.12.0時点)ので注意してください。スライスの場合は特に問題ないです。

ちなみにsortedの中身をvaluesではなくindicesとすると、“np.argsort()“`とほぼ同じになります。

# 点数のソート
score = np.array([70,90,80,95], dtype=np.float32)
score_tensor = tf.Variable(score)
sorted = tf.nn.top_k(score_tensor, k=4).indices

result = K.eval(sorted)
print(result)
#[3 1 2 0]

ちなみに、「.indices」や「.values」による指定をなくすとKerasのK.eval()で評価することができなくなります。

    return to_dense(x).eval(session=get_session())
AttributeError: 'TopKV2' object has no attribute 'eval'

Keras側からtf.nn.top_kを呼び出す際は、「.indices」や「.values」の指定をしたほうがいいかもしれません。TensorFlowで完結する場合は特に問題ないでしょう。

kの値を指定すると「ORDER BY desc~LIMIT k」に相当

SQLでよくやるやつ

score = np.array([70,90,80,95], dtype=np.float32)
score_tensor = tf.Variable(score)
sorted = tf.nn.top_k(score_tensor, k=2).values

result = K.eval(sorted)
print(result)
# [95. 90.]

うまくいきました。

行列に対してもできる

行列の場合もソートできます。最後の次元に対してソートを行います。

import numpy as np
import tensorflow as tf
import keras.backend as K

# 1行目が数学、2行目が英語
score = np.array([[70,90,80,95], [8,6,10,9]], dtype=np.float32)
score_tensor = tf.Variable(score)
sorted = tf.nn.top_k(score_tensor, k=3)

print(K.eval(sorted.indices))
#[[3 1 2]
# [2 3 0]]
print(K.eval(sorted.values))
#[[95. 90. 80.]
# [10.  9.  8.]]

教科別の得点(axis=1)でソートされているのがわかります。便利ですねこの関数。

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